佐藤和紀 (さとう かずのり)
【専門分野】
教育工学,教育方法学,情報教育・メディア教育,ICT活用授業.
特に小学校における教育方法・教育技術・学級経営の改善,情報化に伴う教育内容・教育方法の開発,学習支援システムや教材の開発,教員研修の開発など
【兼担研究科・学部】
大学院教育学研究科 高度教職実践専攻(教職大学院)
教育学部 次世代型学び研究開発センター
【所属学会】
日本教育工学会(JSET)
日本教育メディア学会(JAEMS)
日本学級経営学会など
【著書】
堀田龍也,赤坂真二,谷和樹,佐藤和紀(2021)“先生の先生”による集中討議! 2 子どもも教師も元気になる「あたらしい学び」のつくりかた:デジタルトランスフォーメーション時代の教育技術・学級経営.学芸みらい社,2021年2月
堀田龍也,赤坂真二,谷和樹,佐藤和紀(2019)先生の先生が集中討議!!子どもも教師も元気になる「これからの教室」のつくりかた:教育技術・学級経営・ICT教育 新しい時代のグランドデザイン.学芸みらい社,2019年10月
堀田龍也,佐藤和紀(2019)情報社会を支える教師になるための教育の方法と技術,編著,三省堂,2019年3月 など
【インタビュー】
聞き手 下﨑
下﨑「教育工学、ICT活用の魅力は何ですか?」
佐藤「教育工学の魅力の前に、そもそも教育とは常に改善を繰り返していくということなんです。特に教育工学はその改善の営みを繰り返していく分野です。教育工学を深く学び、研究していくことで自然とその改善の営みを学べるところが教育工学の魅力だと思います。また、ICTの活用に関しては教育工学の一つの分野だと思っているので、ICT活用は改善の営みの中の一つの形だと思います。ですから、改善の営みがあれば決してICT に極端にこだわる必要はないと思います。」
下﨑「そこを学べることも魅力なんですね」
佐藤「そうそう!」
下﨑「では、次にこの分野を専攻した理由やきっかけを教えてください。」
佐藤「一番大きなきっかけは、松本サリン事件です。間違った報道によって人々が間違った方向に向いてしまうことに危機感を覚えました。その直後に出会った本が[メディアリテラシー]という本です。この本には各国のメディアと情報の学習がどのように行われているのかが書かれています。これを読んで、このような教育が日本でも必要であると強く感じたことがきっかけです。また、家にコンピューターがあったこともきっかけになったような気がします。自然とコンピューターに触れる環境にいたことで、それらに対する興味がだんだんと湧いてきました。」
下﨑「そうなんですね。ところで先生はよく『遊びから始めるといいよ』とおっしゃいますが、その考えはどのようなところから出てきたのでしょうか?」
佐藤「突然授業などで、ICTを使うことは意外と難しいんです。ですから僕は遊びから入るほうがいいかなと。例えばG-Suiteを使うならしりとりから始めるとか。そういったことでまず慣れておいて授業などで用いた方がICTの良い点がより発揮されるのではないかな、と考えて【まず遊びから】を重視しています。」
下崎「なるほど、やはり新しいものには慣れるために時間や機会が必要なんですね。では、現在力を入れていることを教えてください。」
佐藤「GIGAスクール構想で大変な学校現場の支援です。何から始めたらいいのかが分からない先生方を支援することを毎日行っています。今日も船橋市の中学校を支援しました。先週は鹿児島。そのために生きているようなものです笑。学校現場を見ていても、学級経営が上手くいっていないことで、授業がうまくいかない、情報教育などが困難な状態になっている先生方が多い気がします。ですから、そもそもの学級経営を支援することも多いです。」
下崎「次に、今後の目標や夢を教えてください。」
佐藤「当面の夢は、自分の関わった学生たちがちゃんと先生をやれることです。自立した教師を育てることが目標です。もう一つは、学校現場の先生や子どもたちが、ノートや鉛筆を使っているように当たり前にコンピュータを使う世界になることですかね。」
下﨑「最後にこのサイトを訪れてくれた方々へ一言をお願い致します。」
佐藤「ICTが使われていないことに疑問を感じている人など、やる気がある人を待ってます。一緒に頑張りましょう!!」